電子楽器・音響・映像装置向けACアダプターの事例

電子楽器とは、電子回路によって低周波の波形信号を作り出す楽器の事です。使われる環境は、一般的なご家庭から、学校等の教育現場、プロのミュージシャン等、様々な場所にて使用されています。

電子回路により、音の3要素である音程・音量・音色を制御することができます。音色を得る方式としては、周期パルス列をフィルタリングすることで、音色を得る減算方式と、オルガンのように、正弦波により倍音を合成する加算方式、FM音源などに代表される変調方式、録音した波形などをメモリに蓄えておき、音程ごとに再生するPCM方式など、幾つかの方式がございます。以前は音源として、専用のカスタムICを使用した、ハードウェア・シンセサイザーが主流でしたが、近年ではソフトウェア・シンセサイザーが増えつつあります。

発祥及び歴史は一説によると、1748年のプロコプ・ディヴィシュによる電磁石を使用したDenis D'Orの発明を端緒として、その後電子技術の発展に伴い、電子オルガン、エレキギター、アナログシンセサイザー、デジタルシンセサイザー等が開発されるに至っており、現在電子楽器は、舞台やご家庭・学校等の教育現場・駅などの公共な場所などといった、様々な場所・シーンで見かける程活躍している時代です。

電子楽器の幅広いジャンル、様々な分野で開発されております。

電子楽器に使用されるACアダプターについて

安全規格について

基本的に、IECで定められている技術基準のIEC/EN60065にて、指定されている機器が該当する、という事が定められております。認証自体を取得した場合、リニアとスウィッチングタイプの電源、両方が適用されます。

通信機器IEC/EC60950との安規申請差分点について

安規申請及び設計の際、通信機器の基準と大半な部分は、共通でできますが、参考例として、差分点を以下に挙げさせて頂きます。

①LPS要求

②X電解コンデンサ

③温帯環境

④熱帯環境 操作温度

⑤油試験(Softening Test)について

この試験は、音響規格(UL)のみで要求されています。

試験参考方法:
指定部位を油に投入、油の温度100℃からスタートし、毎一時間で50度の温度を上げていき、175℃迄の検証試験となります。

* 要求基準の参考抽出内容は以下となります。
1平方ミリメートルの平らな針の温度は、特定のLoadとHeatng rateの素材に1mm浸透します。ビカー軟化温度は、異なる素材の熱軟化特性の比較に使われます。

このテストには、4つの異なる方法が使用される場合があります。

Testing Methods

MethodLoad (N)Heating Rate (°C/hr)
A50 10 50
B50 50 50
A120 10 120
B120 50 120

試験結果、ケースの構造要求:
ケース材は凹みの厚みは<0.1mmとの事です。

製品導入・開発事例について

某大手メーカーS様より、ラジオの製品に使用するACアダプターの開発依頼を頂きました。

当初開発したACアダプターは、ケース等の樹脂素材はPC材であったため、安規申請試験に掛けたところ、NGになった経緯がございました。そのNGになった試験とは、油試験でした。

その原因が分からず、様々な材料に変えたりしても、期待以上の効果が表れず、メーカー様と共同分析したところ、金属ACピンの間を、繋がっている樹脂材だけに変更して、周りに付着しているPC樹脂材を変更せずに、クリアできるという事がわかり、メーカー様と共に解決する事が出来ました。説明参考図面、以下のようにご参考願います。

弊社の経験に基づく見解は、二重の違う材質の樹脂材を成形したものでないと、クリアする事が難しいという事になります。

今回の件で、弊社が得たノウハウは、同じ材質の樹脂材を選択すると、熱を受けた後、凹みがすぐに表れてしまい、逆に、もう一種類(ケース材より、材質が柔らかめ、或いは更に固め)の材質を使うと、一方の材質が熱を受けた後、もう一種類の方、少し受け皿のような感覚で凹む方向で、反対側へ引っ張ってくれる相乗効果が得られるという事です。

上記の実例はあくまでも、本件の弊社の経験に基づいた内容となります。ですので、実際には、対応の方法は様々でございます。上記弊社の実例で、少しでもお困りのお客様にご参考いただければ幸甚でございます。

今回の実例について、細かな内容がいくつかありますが、もし何か少しでもお困りのことがありましたら、お気軽に弊社にお尋ねください。弊社は開発の強みだけではなく、安全規格などについての細かな対応も得意としており、おかげさまで、お客様から大変な信頼を頂戴しております。

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