【2025年確定】EU ErP Lot7(外部電源規制)とは|変更点と電源選定の要点
EU ErP Lot7(外部電源規制)の確定内容を、対象範囲・施行時期・USB PD/充電器の扱い・設計で困りやすい論点に絞って整理。次期モデルの電源選定に役立つ実務ポイントを解説。

EU ErP Lot7(外部電源規制)とは
EUのエコデザイン(Ecodesign)枠組みの下で、外部電源(External Power Supplies / EPS)などの機器に対して、効率(active efficiency)や無負荷消費電力(no-load power)などの最低要件を定める規制群を指して、業界では「ErP Lot7」と呼ばれることが多い領域です。
現行の外部電源規制は、規則(EU)2019/1782として運用されています。
2025年に何が「確定」したのか(新しい規則の位置づけ)
欧州委員会は、外部電源に加えて充電器・無線充電・USB Type-Cケーブルまで含む新しいエコデザイン規則(EU)2025/2052を公表しており、これにより(EU)2019/1782は将来的に置き換えられる整理になっています。
いつから適用?(スケジュール)
実務上ここが一番重要です。
- 新規則(EU)2025/2052 は 2028年12月14日から適用
- あわせて(EU)2019/1782 は 2028年12月14日付で原則廃止(一部の経過措置あり)
つまり、2026〜2028に開発するEU向け次期モデルは、「設計完了後に規制側が切り替わって、電源だけ再検討」にならないよう、早めの整理が効きます。
対象範囲:外部電源だけでなく「充電器・無線充電・USB-Cケーブル」も
(EU)2025/2052 は、外部電源(EPS)に加え、
- 携帯用一般電池向けのバッテリーチャージャー
- ワイヤレス充電器/ワイヤレス充電パッド
- USB Type-C ケーブル
も対象に含めています。
「うちはアダプターだけだから関係ない」と思っていても、製品仕様や同梱物の整理次第で、検討範囲が広がる可能性があります。
除外(適用外)になり得る例
新規則側では、たとえば UPS(無停電電源装置)、医療機器専用EPS、輸送手段専用など、適用外の定義も整理されています。
また、欧州委員会の説明ページでも、外部電源規制(2019/1782)の適用外例が整理されています。
※ただし「適用外に見える」ケースでも、定義・表示・販売形態によって扱いが変わることがあります。個別確認が安全です。
設計・電源選定で影響が出やすいポイント(実務)
ここからが"現場で効く"話です。ErP Lot7領域で困りやすいのは、だいたい次のパターンです。
1) 「現行はOK」でも、次期認証で条件が変わって詰む
無負荷/低負荷条件や測定ルールの扱いが変わると、同じ電源でも、評価結果が変わることがあります。
2) 同梱しない・市場調達に寄せるほど、設計側の責任が増える
EUでは「同梱しない」判断が増えていますが、その場合でも
- 製品側の要求仕様(電圧・電流・ピーク・ノイズ耐性)
- 推奨電源の要件定義(何を満たせば"推奨できる"のか)
を曖昧にすると、出荷後の不具合や評価トラブルになりやすいです。
3) 高出力・USB PD・充電器領域は、検討項目が増える
(EU)2025/2052 では充電器やUSB-C関連まで対象が広がるため、従来よりも「電源単体」ではなく製品システムとしての整理が重要になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「ErP Lot7」はいつから厳しくなりますか?
新しい規則(EU)2025/2052 は 2028年12月14日適用です。開発タイミングによっては、次期モデルがちょうど切り替え期に当たるため、早めの整理が有効です。
Q2. 外部電源(ACアダプター)だけが対象ですか?
新規則では、外部電源だけでなく充電器・無線充電・USB Type-Cケーブルも対象に含まれます。
Q3. いま採用している電源(2019/1782適合)は、そのまま使えますか?
製品の上市時期・販売形態・経過措置の扱い次第です。2019/1782は将来的に置き換えられるため、次期モデル設計では「新規則側の要求も見た上で」整理しておくのが安全です。