医療機器向けACアダプターのセミカスタム対応事例|IEC60601・JIS規格対応 複製
医療機器向けACアダプターのセミカスタム対応事例。IEC60601取得済みACアダプターを活用し、JIS規格・薬機法対応をスムーズに進めた実例をご紹介します。
目次
ACアダプターの医療機器対応における考え方
近年の医療技術の進歩と高齢化社会の進展により、医療機器分野への新規参入や製品多様化が進んでいます。血圧計、血糖値計、ネブライザー、温灸器、マッサージ機器など、比較的身近な医療・ヘルスケア機器においてもACアダプターの採用が一般的になっています。
医療機器にACアダプターを使用する場合、日本国内では薬機法(医薬品医療機器等法)に基づき、機器と電源をセットで評価・認証する必要があります。
医療機器区分と適用される安全規格
日本国内では、医療機器の区分に応じて以下の安全規格が適用されます。
- 管理医療機器 → JIS C 9335(IEC60335相当)
- 高度管理医療機器 → JIS T 0601(IEC60601相当)
ACアダプターを使用する場合、機器単体ではなく、ACアダプターと機器を組み合わせた状態での認証評価が求められます。
セミカスタム対応とは(医療用途の場合)
医療用途におけるセミカスタム対応とは、IEC60601を取得済みのACアダプターをベースに、部品構成や仕様を最小限調整する対応を指します。
- 回路設計の全面変更は行わない
- CBレポートに登録された部品範囲内で調整
- 認証取得をスムーズに進めることを重視
これにより、認証工数・コスト・スケジュールのリスクを抑えることが可能です。
セミカスタム対応事例|マッサージ機器用ACアダプター
お客様より、マッサージ機器を薬機法申請するにあたり、ACアダプター選定に悩まれているとのご相談をいただきました。
本件では、以下の点を初動で整理しました。
- 必要な性能・信頼性
- 適用される規格(JIS C 9335)
- 認証機関の評価方針
JIS C 9335の場合、変圧器についてIEC61558への対応確認が一般的ですが、認証機関に確認したところ、IEC60601のCBレポートを用いた評価が可能との判断が得られました。
モディファイ対応による解決
そこで、当社の医療用途ACアダプター UM312シリーズ を提案し、評価を開始しました。
- 性能要求に合わせて部品を一部載せ替え
- 変更はCBレポートのクリティカルコンポーネント範囲内
結果として、カスタム開発ではなくモディファイ対応のみで評価が完了し、お客様はACアダプターと機器をセットで認証機関へ申請、無事に量産を開始されました。
セミカスタム対応のメリット(医療用途)
- 既存のIEC60601取得実績を活用
- 認証試験の一部免除が可能
- 開発期間・コストの最小化
- 認証スケジュールの安定化