LED照明向けACアダプターの選び方|定電圧(CV)・定電流(CC)・CC/CVの違い

LED照明向けACアダプター(LED電源・LEDドライバー)の選び方を、電源メーカーが8つのステップで解説します。定電圧(CV)・定電流(CC)・CC/CVの違いと、LEDに合う出力方式がわかります。CC/CV出力や32Wを超える出力にも、カスタム電源と基板電源で対応します。

このページの要点:LED側に電流を制限する回路がある場合は、定電圧(CV)のACアダプターを使います。電流を制限する回路を持たないLEDを点灯する場合は、定電流(CC)またはCC/CVのACアダプターを使います。当社のLED照明用ACアダプター(ULVUシリーズ)の標準品は、定電圧(CV)出力です。当社は、CC/CV出力とCC専用出力(定電流だけで制御する出力)に、セミカスタムで対応します。セミカスタムは、標準品をベースに、一部の仕様を変更する対応です。当社は、照明器具に組み込む基板電源(オープンフレーム電源)でも、カスタムでCC/CV出力に対応します。当社は、標準品にない出力電力、規格、使用環境にも、カスタム電源で対応します。必要な仕様を、当社営業部にお知らせください。

LED電源(LEDドライバー)で出力方式が重要な理由

LED電源(LEDドライバー)とは、LEDを点灯させるための電源です。LED電源に必要な出力方式は、LEDの電流をどこで制御するかによって変わります。理由は、LEDに流れる電流が、電圧のわずかな変化で大きく変わるためです。

LEDの明るさは、主にLEDに流れる電流で決まります。

LEDに電流を流したときに、LEDの両端に生じる電圧を、順方向電圧(Vf)と呼びます。Vfは、流す電流によって変わります。また、Vfは、LEDの個体ごとに差があり、LEDの温度が上がると低くなります。

熱暴走が起きるしくみ

定電流の制御がない場合、LEDには、加わる電圧に応じた電流が流れます。そのため、次の流れで、熱暴走が起きることがあります。熱暴走とは、LEDの電流の増加と発熱が繰り返されて、LEDが劣化したり、破損したりする現象です。

順番 LEDで起きること
1 電源の電圧がわずかに上がると、LEDに流れる電流が大きく増えます。
2 LEDに流れる電流が増えると、LEDの発熱が増えて、LEDの温度が上がります。
3 LEDの温度が上がると、LEDの順方向電圧(Vf)が下がります。
4 Vfが下がると、同じ電圧でも、LEDに流れる電流がさらに増えます。
5 2から4が繰り返されて、LEDが劣化したり、破損したりします。

定電流の制御があれば、電源の電圧やLEDの温度が変わっても、LEDに流れる電流は一定に保たれます。そのため、熱暴走を防げます。

ポイント:LED照明の電源を選ぶときは、最初に「LEDの電流を、LED側の回路と電源のどちらで制御するか」を確認します。確認した結果によって、電源に必要な出力方式が決まります。


定電圧(CV)・定電流(CC)・CC/CVの違い

LED照明向けACアダプターの出力方式には、定電圧(CV)、定電流(CC)、CC/CVの3つがあります。3つの方式の違いは、電源が一定に保つものが電圧か、電流か、その両方かです。このページでは、電流を制限する回路を通さずにLEDを電源につなぐことを「直接駆動」と呼びます。

定電圧(CV)とは

定電圧(CV:Constant Voltage)とは、出力電圧を一定に保つ出力方式です。出力電流は、接続した機器が必要とする量に応じて変わります。一般的なACアダプターの多くは、定電圧の電源です。

定電圧の電源は、電流を制限する回路を持つLEDモジュールやLEDテープライトに使います。電流を制限する回路の例は、抵抗や定電流回路です。定電圧の電源にも、過電流保護があります。ただし、過電流保護は電源を守るための機能です。過電流保護は、LEDの電流を一定に保つ機能ではありません。

定電流(CC)とは

定電流(CC:Constant Current)とは、出力電流を一定に保つ出力方式です。出力電圧は、接続したLEDのVfの合計に応じて変わります。

定電流の電源(定電流電源)は、電流を制限する回路を持たないLEDを点灯する場合に使います。LEDをすべて直列に接続する場合は、電源がLEDの電流を一定に保ちます。そのため、順方向電圧(Vf)の個体差や温度変化があっても、LEDの電流はほとんど変わりません。その結果、明るさのばらつきも小さくなります。このページでは、定電流(CC)だけで制御する出力を「CC専用出力」と呼びます。

CC/CV(定電流・定電圧)とは

CC/CV(定電流・定電圧)とは、出力電流と出力電圧の両方を制御する出力方式です。出力電流が設定値より小さい間、電源は定電圧で動作します。出力電流が設定値に達すると、電源は定電流で動作します。このページでは、CC/CVの電源が定電圧で動作するときの出力電圧の設定値を「電圧の上限」と呼びます。

LEDを直接駆動する場合は、電圧の上限を、Vfの合計の最大値より高く設定します。電圧の上限がVfの合計の最大値より高いと、電源は定電流の領域で動作します。LEDが外れて出力が開放されたとき(無負荷のとき)は、出力電圧が設定した上限で一定に保たれます。

項目 定電圧(CV) 定電流(CC) CC/CV
一定に保つもの 出力電圧 出力電流 定電流の領域では出力電流。定電圧の領域では出力電圧(上限の値)
接続するLEDに合わせて変わるもの 出力電流 出力電圧 定電流の領域では出力電圧。定電圧の領域では出力電流
主な用途 電流を制限する回路を持つLEDモジュール、LEDテープライト LEDの直接駆動 LEDの直接駆動で、出力電圧の上限も決めておきたい場合
選定時の注意点 電流を制限する回路を持たないLEDを接続しない Vfの合計が、電源の出力電圧の範囲に入ることを確認する 電圧の上限を、Vfの合計の最大値より高く設定する

リチウムイオン電池の充電で使うCC/CVとの関係:CC/CVという用語は、リチウムイオン電池の充電でも使われます。電源の動作の原理は同じです。ただし、用途と、電流と電圧の設定値の決め方が異なります。充電では、電池の電圧が上がるにつれて、定電流の動作から定電圧の動作へ移ります。LED照明では、電源を主に定電流の領域で使います。電圧の上限は、保護のために使います。リチウム電池充電用の製品は、「リチウム電池充電用ACアダプター」でご紹介しています。リチウム電池充電用の製品をLED照明に使う場合は、事前に当社営業部にご相談ください。


LED照明でCC/CV電源が求められることが多い3つの理由

LED照明でCC/CV電源が求められる主な理由は、次の3つです。1つ目は、LEDの電流を電源側で一定にできることです。2つ目は、出力が開放されたときの出力電圧を、決めた上限で抑えられることです。3つ目は、定電圧で使うLEDモジュールにも使えることです。当社へのLED照明向けのご相談でも、CC/CV出力を求められることが多くあります。

理由1:LEDの電流を電源側で一定にできる

CC/CVの電源は、定電流(CC)の電源と同じく、定電流の領域でLEDの電流を設定値に保ちます。LEDをすべて直列に接続する場合は、Vfに個体差や温度変化があっても、LEDに流れる電流はほぼ一定に保たれます。そのため、明るさのばらつきや、熱暴走のリスクを抑えられます。

理由2:出力が開放されたときの出力電圧を、決めた上限で抑えられる

定電流(CC)だけで制御する電源では、LEDが外れて出力が開放されると、出力電圧が上がります。多くの電源では、過電圧保護が動作して出力を止めます。ただし、出力が止まる電圧は、LEDが点灯しているときの電圧より高くなります。

CC/CVの電源は、出力が開放されたときも、出力電圧を電圧の上限で一定に保ちます。電圧の上限は、LEDの構成に合わせて決めた値です。そのため、LEDや周辺の部品に加わる電圧を抑えやすくなります。なお、LEDの接続と取り外しは、電源を切ってから行ってください。

理由3:定電圧で使うLEDモジュールにも使える

CC/CVの電源は、出力電流が設定値より小さい間、定電圧で動作します。そのため、電圧の上限をLEDモジュールの定格電圧に合わせると、電流を制限する回路を持つLEDモジュールも接続できます。この場合は、LEDモジュールの消費電流の合計が、電流の設定値より小さいことを確認してください。電圧の上限と電流の設定値が両方の構成に合う場合は、1つの電源の仕様で2つの構成に対応できます。1つは、LEDを直接駆動する構成です。もう1つは、LEDモジュールを使う構成です。


LED照明向けACアダプター(LED電源)の選び方:8つのステップ

LED照明向けACアダプター(LED電源・LEDドライバー)は、次の8つのステップで選びます。最初に確認するのは、LED側に電流を制限する回路があるかどうかです。

ステップ1:LEDの構成と、電流を制限する回路の有無を確認する

LED側に電流を制限する回路があるかどうかで、電源に必要な出力方式が決まります。このページでは、直列に接続したLEDのまとまりを「ストリング」と呼びます。

LED側の構成 適した出力方式
抵抗や定電流回路を基板上に持ち、12Vや24Vなどの電圧で使うLEDモジュール、LEDテープライト 定電圧(CV)
電流を制限する回路を持たず、LEDを1本のストリングで直列に接続した基板 定電流(CC)またはCC/CV
電流を制限する回路を持たず、複数のストリングを並列に接続した基板 定電流(CC)またはCC/CV。ストリングごとの電流のばらつきも確認します。

出力が開放されたときの出力電圧を、決めた値で抑えたい場合は、CC/CVを選びます。

ステップ2:出力電圧と出力電流を決める

定電圧(CV)の場合は、LEDモジュールの定格電圧に合わせて出力電圧を決めます。電源の定格出力電流は、接続するLEDモジュールの消費電流の合計より大きい値を選びます。複数のLEDモジュールやLEDテープライトを1台の電源に接続する場合は、接続する数の分だけ電流を合計します。

抵抗だけで電流を制限するLEDモジュールでは、電源の出力電圧のばらつきが、LEDの電流に影響します。電源の出力電圧の精度も確認してください。

定電流(CC)またはCC/CVの場合は、LEDの使用電流に合わせて出力電流を決めます。使用電流は、LEDのデータシートの最大定格を超えない範囲で、明るさと放熱の設計から決めます。

定電流(CC)またはCC/CVの場合は、直列に接続するLEDの順方向電圧(Vf)の合計も計算します。例えば、Vfが3VのLEDを6個直列に接続すると、Vfの合計は18Vです。Vfは、低温のときや、LEDの個体差によって高くなることがあります。また、Vfは、LEDの温度が上がると低くなります。Vfの合計の最小値から最大値までが、電源の出力電圧の範囲に入ることを確認します。

CC/CVの場合は、電圧の上限を、Vfの合計の最大値より少し高く設定します。電圧の上限が低すぎると、電源が定電圧で動作し、LEDの電流が設定値より小さくなります。

複数のストリングを並列に接続する場合、電源が一定に保つのは、出力電流の合計です。Vfの低いストリングに電流が集まることがあります。電流が集まったストリングは温度が上がり、Vfがさらに下がります。また、1つのストリングが外れると、残りのストリングに流れる電流が増えます。並列に接続する場合は、ストリングごとに抵抗や定電流回路を入れることを検討してください。

ステップ3:定格電力に余裕を持たせる

LED電源は、定格電力に余裕のある機種を選びます。必要な電力の計算方法は、出力方式によって異なります。

定電圧(CV)の電源に、入力側にコンデンサーを持つLEDモジュールを接続すると、電源を入れた直後に大きな電流が流れることがあります。この電流で電源の過電流保護が動作しないように、定格電力に余裕のある機種を選んでください。

定電流(CC)の電源では、電流の設定値にVfの合計の最大値を掛けて、必要な電力を計算します。CC/CVの電源では、電流の設定値に電圧の上限を掛けて、必要な電力を計算します。必要な電力が、電源の定格電力以下であることを確認してください。定格電力の余裕の考え方は、「ACアダプターの選び方」で解説しています。

ステップ4:電源の形(ACアダプターか基板電源か)を決める

このページでは、LED照明の電源の形として、ACアダプターと基板電源の2つをご紹介します。ACアダプターは、照明器具の外に置く電源です。基板電源(オープンフレーム電源)は、照明器具の中に組み込む電源です。当社は、ACアダプターと基板電源のどちらでも、セミカスタムまたはカスタムでCC/CV出力に対応します。当社は、小型電源の開発と製造に特化してきました。電源が小さくなると、照明器具も小さく設計できます。

電源の形 主な特長 当社の製品
ACアダプター 照明器具の外に置きます。照明器具の中に電源の熱がこもりません。 LED照明用ACアダプター
基板電源(オープンフレーム電源) 照明器具の中に組み込みます。照明器具の外に電源を置く場所が不要です。 オープンフレーム スイッチング電源 基板タイプ

基板電源を照明器具に組み込む場合は、照明器具の中の温度と、電源の取り付け方法も確認してください。基板電源は筐体を持ちません。感電と火災を防ぐ構造は、照明器具の側で設計してください。

ステップ5:高調波電流の規格とPFCを確認する

照明機器には、一般の電子機器より小さい電力から、高調波電流の限度値が適用されます。国際規格IEC 61000-3-2の2018年版では、5W未満の照明機器が、限度値の対象外になりました。同時に、25W以下の限度値が、LED照明を含むすべての照明機器に適用されるようになりました。25Wを超える照明機器には、より厳しい限度値が適用されます。5Wと25Wは、ACアダプターの出力電力ではなく、照明機器の入力電力で判断します。

日本では、JIS C 61000-3-2:2019が、この2018年版に対応しています。このJISへの適合は、電気用品安全法(PSE)などの法令の義務ではありません。ただし、経済産業省は、業界にこのJISを守るよう要請しています。日本照明工業会(JLMA)も、LED照明を含む5W以上の照明機器を対象としています。

規格への適合は、ACアダプター単体だけでなく、ACアダプターとLEDを組み合わせた照明機器の状態でも確認してください。規格が定めるのは、PFC回路の搭載ではなく、高調波電流の限度値です。多くの照明機器では、PFC(力率改善)回路で高調波電流を抑えます。規格の内容は、「IEC61000-3-2 高調波電流規制について」で解説しています。

当社には、5W以上の照明機器に適用される高調波電流の限度値に対応した電源の開発実績があります。当社は、販売する国や地域の規格に合わせた電源も設計します。対応の内容は、「雷サージ・ノイズ・高調波対策」でご紹介しています。

ステップ6:安全規格とEMC規格を確認する

日本国内で販売する場合は、ACアダプターに電気用品安全法(PSE)への適合が必要です。LED照明に使う電源では、照明用の電源(ランプ制御装置)の安全規格IEC 61347-1が求められる場合があります。照明機器向けのEMC規格には、エミッションのCISPR 15(EN 55015)や、イミュニティのEN 61547などがあります。必要な規格は、販売する地域と機器の種類によって変わります。照明用の規格が必要な場合は、当社が規格に合わせた電源をカスタムで設計します。当社は、お客様のご要望に応じて、ACアダプターの安全規格の取得代行も行います。安全規格の考え方は、「安全規格等の問題はどう対応していますか?」で解説しています。

ステップ7:使用環境と点灯時間を確認する

照明は長時間点灯することが多い機器です。電源の寿命は、主に内部のアルミ電解コンデンサーの寿命で決まります。アルミ電解コンデンサーの寿命は、一般に、周囲温度が10℃上がるとおよそ半分になります。天井裏など熱がこもる場所で使う場合は、電源の使用温度の範囲と寿命を確認してください。寿命の考え方は、「MTBFと期待寿命の違いとは?」で解説しています。

屋外や水回りで使う場合は、防水・防塵の等級も確認します。当社は、防水・防塵が必要な電源にも、カスタムで対応します。詳しくは、「防水ACアダプターの選び方」をご覧ください。調光機能を使う場合や、ちらつき(フリッカー)を抑えたい場合は、調光の方式とLEDの構成を、当社営業部にお知らせください。当社は、お知らせいただいた内容をもとに、電源の仕様を検討します。

ステップ8:DCプラグとケーブルを確認する

DCプラグは統一規格ではありません。外径、内径、プラグ長の3つの寸法と、極性を確認してください。定電圧(CV)で使う場合は、ケーブルが長いと電圧が下がり、LEDが暗くなることがあります。定電流(CC)またはCC/CVで使う場合は、ケーブルの電圧降下の分だけ、電源の出力電圧が高くなります。CC/CVの電圧の上限は、Vfの合計の最大値にケーブルの電圧降下を加えた値より高く設定してください。ケーブルの長さと太さも確認してください。DCプラグの種類は、「DCプラグとは?」で解説しています。


当社のLED照明用ACアダプター:ULVUシリーズ(標準品)

ULVUシリーズは、当社のLED照明用ACアダプターの標準品です。当社は、2021年からLED照明用ACアダプターのシリーズを展開しています。標準品の定格出力は、5W・12W・18W・24W・32Wの5種類です。32Wより大きい出力や、標準品にない出力電圧・出力電流が必要な場合は、当社がセミカスタムまたはカスタムで対応します。ULVUシリーズは、小型・軽量の設計です。ULVUシリーズの主な特長は、次のとおりです。

項目 内容
形状 ウォールマウント型(コンセントに直接挿すタイプ)
出力方式 標準品は定電圧(CV)出力です。CC/CV出力とCC専用出力には、当社がセミカスタムで対応します。
高調波電流対策 PFC(力率改善)回路を搭載しています。照明機器向けの高調波電流の規格(IEC 61000-3-2)に対応した設計です。
安全規格 IEC 61347-1に準拠した設計です。PSEなどの安全規格の取得状況は、モデル(ACプラグの形状や出力電圧)によって異なります。詳しくは当社営業部にお問い合わせください。
EMC規格 照明機器向けのCISPR 15(エミッション)とEN 61547(イミュニティ)に対応しています。
入力電圧 AC100V~240V(許容範囲:AC90V~264V)
出力電圧精度 ±10%(5W・12W・24W)、±7%(18W・32W)
動作温度 0~40℃(自然空冷)
保護回路 短絡保護、過電圧保護、過電流保護

定格出力ごとの出力電圧と出力電流(標準品)は、次のとおりです。

定格出力 出力電圧・出力電流(標準品) 製品一覧
5W 12V 0.5A/24V 0.25A 5Wシリーズ
12W 12V 1.0A/15V 0.8A/19V 0.63A/24V 0.5A 12Wシリーズ
18W 12V 1.5A/15V 1.2A/19V 0.95A/24V 0.75A 18Wシリーズ
24W 12V 2.0A/15V 1.6A/19V 1.3A/24V 1.0A 24Wシリーズ
32W 12V 2.5A/15V 2.0A/19V 1.63A/24V 1.33A 32Wシリーズ

ACプラグの形状は、シリーズごとに複数のタイプから選べます。各モデルの仕様は、製品一覧のページでご確認ください。

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LED照明向けのカスタム電源

標準品の仕様が用途に合わない場合は、当社のカスタム電源で対応します。当社は、出力方式だけでなく、出力電圧、出力電流、電源の大きさと形、規格、使用環境も、お客様の仕様に合わせて設計します。当社は、セミカスタムと、新規に設計するフルカスタムの両方に対応します。当社のセミカスタムは、標準品をベースに、お客様の要件に合わせて一部の仕様を変更する対応です。セミカスタムには、出力特性や保護回路などの電気的な仕様の変更も含まれます。ULVUシリーズでは、出力をCC/CV出力またはCC専用出力に変更するセミカスタムに対応しています。LEDスタンドライト向けと、LED蛍光灯(蛍光灯形のLEDランプ)向けのセミカスタムにも対応しています。

当社は、1989年の創業以来、小型電源の開発と製造に特化してきました。当社は、ACアダプターの小型化で培った経験を、機器に内蔵する電源のカスタムにも活かしています。電源が小さくなると、照明器具や機器本体も小さく設計できます。その結果、機器全体のコストダウンにつながります。カスタム電源の対応実績は、出力3Wから1kWを超える範囲に及びます。

カスタム電源の種類は、「電源のカスタム対応とは?」で解説しています。セミカスタムの進め方は、「セミカスタム対応のワークフロー」で解説しています。

LED照明に使う基板電源(オープンフレーム電源)のCC/CV出力

照明器具に電源を組み込む場合は、基板電源を使えます。当社は、基板電源でも、カスタムでCC/CV出力に対応します。基板電源の標準品は、「オープンフレーム スイッチング電源 基板タイプ」でご紹介しています。

基板電源を組み込んだ照明器具も、高調波電流の規格の対象です。当社は、5W以上の照明機器に適用される高調波電流の限度値に対応したACアダプターとスイッチング電源を開発しました。高調波電流の規格とPFCについては、「IEC61000-3-2 高調波電流規制について」をご参照ください。

当社の基板電源の標準品の多くは、情報通信機器などの規格に対応した製品です。照明用の安全規格や高調波電流の規格への対応が必要な場合は、当社が規格に合わせた基板電源をカスタムで設計します。当社は、照明器具の中のスペースに合わせて、基板の大きさと形も設計します。必要な規格、販売する地域、取り付けスペースの寸法を、当社営業部にお知らせください。

当社は、基板の防湿・防塵コーティング(コンフォーマルコーティング)の設備を工場に保有しています。そのため、湿度、結露、粉じんが心配な環境向けに、コーティングした基板電源も供給できます。詳しくは、「防水ACアダプターの選び方」をご覧ください。

LED照明の電源に関連する対応事例

LED照明の電源の事例と、出力の仕様を変更した事例をご紹介します。

事例 内容
PSE不適合アダプターのリプレース事例 日本で販売するLEDライトに付属するACアダプターが、電気用品安全法(PSE)に適合していませんでした。当社はLEDライトの電圧と電流を解析し、既存の24V品をセミカスタム化しました。約3週間でPSE適合品へのリプレースを完了しました。
特殊な出力仕様のACアダプターのセミカスタム事例 条件に合う製品が市場にない、特殊な出力仕様の事例です。当社は、標準品から近い出力仕様の機種を選び、セミカスタムで出力を調整しました。既存のPSE認証を活用し、イニシャル費用をかけずに仕様を変更しました。

カスタム電源の対応事例を見る


ご相談時にお知らせいただきたい項目

LED照明向けの電源をご相談いただく際は、次の項目をお知らせください。当社は、ACアダプターと基板電源のどちらのご相談にも対応します。当社は、お知らせいただいた仕様をもとに、標準品、セミカスタム、カスタムの中から適した方法をご提案します。すべての項目が決まっていなくても、ご相談いただけます。出力方式がわからない場合は、LEDやLEDモジュールのデータシート、または現在お使いの電源の型番をお知らせください。

項目 内容の例
用途 照明器具の種類、使用する機器
LEDの構成 直列に接続するLEDの数、並列に接続するストリングの数、電流を制限する回路の有無
出力方式 定電圧(CV)、定電流(CC)、CC/CVのどれが必要か(わからない場合は、「不明」とお知らせください)
出力電圧・出力電流 CVの場合は電圧と最大電流。CCまたはCC/CVの場合は電流の設定値と、Vfの合計の範囲
参考資料 LEDやLEDモジュールのデータシート、現在お使いの電源の型番・仕様書
電源の形と大きさ ACアダプターまたは基板電源、必要な電力、取り付けスペースの寸法
ACプラグ・DCプラグ ACプラグの形状、DCプラグの形状・寸法・極性、ケーブル長
販売する地域と規格 販売する地域と、必要な安全規格・EMC規格
使用環境 使用温度、設置場所、屋外での使用の有無、調光機能の有無

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LED照明向けACアダプターの用語

このページで使う主な用語の意味は、次のとおりです。

用語 意味
LED電源(LEDドライバー) LEDを点灯させるための電源です。
定電圧(CV) 出力電圧を一定に保つ出力方式です。
定電流(CC) 出力電流を一定に保つ出力方式です。
CC/CV(定電流・定電圧) 出力電流と出力電圧の両方を制御する出力方式です。電流が設定値に達するまでは定電圧で動作し、設定値に達すると定電流で動作します。
CC専用出力 定電流(CC)だけで制御する出力です。
電圧の上限 CC/CVの電源が定電圧で動作するときの、出力電圧の設定値です。
順方向電圧(Vf) LEDに電流を流したときに、LEDの両端に生じる電圧です。
ストリング 直列に接続したLEDのまとまりです。
直接駆動 電流を制限する回路を通さずに、LEDを電源につなぐことです。
熱暴走 定電流の制御がないLEDで、電流の増加と発熱が繰り返されて、LEDが劣化したり、破損したりする現象です。
PFC(力率改善)回路 入力電流の波形を整えて、力率を改善し、高調波電流を抑える回路です。
基板電源(オープンフレーム電源) 筐体を持たず、機器の中に組み込んで使う電源です。

LED照明向けACアダプターに関するよくある質問

Q. LED電源とLEDドライバーは、同じものですか?

A. はい。LED電源とLEDドライバーは、どちらもLEDを点灯させるための電源を指します。LED照明向けACアダプターも、LED電源の一つです。

Q. 一般的な定電圧のACアダプターで、LEDを点灯できますか?

A. LED側に電流を制限する回路がある場合は、定電圧のACアダプターで点灯できます。LED側に電流を制限する回路がない場合は、定電流(CC)またはCC/CVのACアダプターを選んでください。電流を制限する回路がないLEDを定電圧のACアダプターにつなぐと、熱暴走でLEDが劣化するおそれがあります。

Q. LEDテープライトには、どの電源を選べばよいですか?

A. 12Vや24Vで使うLEDテープライトの多くは、電流を制限する抵抗を持っています。この場合は、テープライトの定格電圧に合う定電圧(CV)のACアダプターを選びます。電源の定格出力電流は、接続するテープライトの消費電流の合計より大きい値を選んでください。

Q. 定電流(CC)とCC/CVは、どちらを選べばよいですか?

A. 出力が開放されたときの出力電圧を、決めた値で抑えたい場合は、CC/CVを選びます。定電流(CC)とCC/CVは、どちらもLEDの電流を電源側で一定に保ちます。どちらが適しているかわからない場合は、LEDの構成を当社営業部にお知らせください。

Q. CC/CV出力のLED照明用ACアダプターはありますか?

A. はい。当社は、CC/CV出力とCC専用出力に、LED照明用ACアダプター(ULVUシリーズ)をベースにしたセミカスタムで対応します。ULVUシリーズの標準品は、定電圧(CV)出力です。電流の設定値と、電圧の上限(または順方向電圧(Vf)の合計の範囲)をお知らせください。

Q. 基板電源でも、CC/CV出力に対応できますか?

A. はい。当社は、照明器具に組み込む基板電源(オープンフレーム電源)でも、カスタムでCC/CV出力に対応します。必要な電流の設定値と電圧の上限を、当社営業部にお知らせください。

Q. CC/CVの電圧の上限は、どのように決めますか?

A. 電圧の上限は、直列に接続するLEDの順方向電圧(Vf)の合計の最大値より、少し高く設定します。Vfの合計の最大値は、低温のときとLEDの個体差を含めて計算します。ケーブルが長い場合は、ケーブルの電圧降下も加えます。また、電流の設定値と電圧の上限を掛けた電力は、電源の定格電力以下にします。

Q. LED電源のワット数(定格電力)は、どのように決めますか?

A. 定電流(CC)では、電流の設定値に順方向電圧(Vf)の合計の最大値を掛けて、必要な電力を計算します。CC/CVでは、電流の設定値に電圧の上限を掛けて、必要な電力を計算します。定電圧(CV)では、定格出力電流が、LEDモジュールの消費電流の合計より大きい機種を選びます。どの方式でも、定格電力に余裕のある機種を選んでください。

Q. 1台の定電流電源に、複数のLEDストリングを並列に接続できますか?

A. 接続はできますが、ストリングごとの電流がばらつくことがあります。ストリングは、直列に接続したLEDのまとまりです。定電流の電源が一定に保つのは、出力電流の合計です。並列に接続する場合は、ストリングごとに抵抗や定電流回路を入れることを検討してください。

Q. 32Wより大きい出力のLED照明用電源にも対応できますか?

A. はい、対応できます。当社のLED照明用ACアダプター(ULVUシリーズ)の標準品は、5Wから32Wまでです。32Wより大きい出力が必要な場合は、当社がカスタム電源や基板電源で対応します。当社のカスタム電源の対応実績は、出力3Wから1kWを超える範囲に及びます。当社には、デジタルサイネージや中・小型のLEDディスプレイ(LEDビジョン)向けの、45Wから200Wの標準品もあります。当社は、これらの標準品をベースにしたセミカスタムにも対応します。詳しくは、「什器、デジタルサイネージ向けACアダプター」をご覧ください。出力電力、出力方式、形状、販売する地域と必要な規格を、当社営業部にお知らせください。当社は、仕様に合わせて電源をご提案します。

Q. LED照明の電源には、なぜPFC回路を使うのですか?

A. 照明機器には、一般の電子機器より小さい電力から、高調波電流の限度値が適用されるためです。IEC 61000-3-2とJIS C 61000-3-2では、5W以上の照明機器が対象です。25Wを超える照明機器には、より厳しい限度値が適用されます。日本では、このJISへの適合は法令の義務ではありません。ただし、経済産業省は、業界にこのJISを守るよう要請しています。PFC回路は、入力電流の波形を整えて、高調波電流を抑える回路です。当社のULVUシリーズは、PFC回路を搭載しています。

まとめ:LED照明向けACアダプターは、LEDの電流をどこで制御するかによって、定電圧(CV)、定電流(CC)、CC/CVから選びます。当社は、定電圧(CV)出力のLED照明用ACアダプターを、5Wから32Wの標準品としてご用意しています。CC/CV出力、CC専用出力、32Wより大きい出力が必要な場合は、当社がセミカスタムまたはカスタムで対応します。当社は、照明器具に組み込む基板電源でも、カスタムでCC/CV出力に対応します。当社は、標準品にない規格や使用環境にも、カスタム電源で対応します。電源が小さくなると、照明器具も小さく設計でき、機器全体のコストダウンにつながります。LEDの構成と必要な仕様を、当社営業部にお知らせください。仕様が決まっていない段階でも、ご相談いただけます。

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